更新日:2019年5月10日
今回のターゲット:エデュバイト・JEBAでの経験が就職活動の中で活きたエピソードを、1.エントリーシート(以降ESと表記)、2.グループディスカッション(以降GDと表記)、3.面接の3つの面からお届けします。
エデュバイト、JEBAでの経験が就職活動にどのように活かせたのか、今回は森友志さんの就職活動について対談させていただきました。
森友志さん ゴールフリー堅田教室
エデュバイト生
同志社大学院 修士課程2回生
(インタビュー当時)
JEBA発足年の2015年度から2018年度までの活動に携わる。過去に局長を経験、2018年度は研修局としてJEBAメンバーのサポート役として尽力した。
|苦労しなかったガクチカ。要因は経験の深掘り!

森さん本日はよろしくお願いします。
まず初めに、ESのことを伺っていきます。今、僕も困っているんですが、学生時代に力を注いだことの項目欄(以降ガクチカと表記)をどうやって書いたらいいかわからない人が就活生に多いんですね。森さんはいわゆるガクチカという所で苦労しましたか?

んー・・・どうだろうね。そんなに苦労してないです。

本当ですか?!?周りもみんな苦労しているので、意外です!

全員に当てはまる事ではないですが、法務の職種に限定して就活を進めていたので、その中で使える能力や経験に絞って考えていました。経験自体はエデュバイトやJEBAで積んでいるので、自分の志望職種に合ったエピソードを選べば特に困ることは無かったですね。

自分がやってきたことが、明確に書く内容としてあったというのは強みですね。

自分がやってきたこと、その職種で必要になる経験・知識とかが明確にあったのはだいぶ、苦労せずに書けたポイントでした。

そこの業種に求められる能力に対して、自分が経験したことを書くってことですね。その内容を業種に当てはめたという感じですか?

ある程度自己分析とか経験とかを書き出して、それを落とし込むというのができていたかなとは思います。

そういうことですか。確かに、絞れてたっていうのは大きいですよね。

経験したことを順々に書き出す中で形にすることができていたので苦労はしなかったです。

確かに、自分の経験をどう合わせるかというのは就活生が必ず迷うところだと思います。僕もJEBAの活動を就職活動の場で話すと、「すごいね、君」って評価してもらえるんですが、それは何かに打ち込んだ実績があるからじゃないですか。それがなかったら、不安や迷いは絶対あったと思います。

経験が少ないという前提だったら、何を書いたらいいか迷うだろうなって思います。ただ、経験の豊富さが重要なわけじゃないと思います。どんな経験をしてきたかということが重要ですね。

書く要素がないと感じている就活生は多いと思います。僕にとっては、JEBAの活動とかエデュバイトをやっていたことは強みです。これのおかげで、営業や企画、広報の仕事をしてるとそこで得たものが活きてきますからね。
|何かに打ち込んだことが経験を作る。他とは違うエデュバイト,JEBAでの経験

個人的な話だけど、大学生になる前にも色んな経験をしていました。ピアノは5歳くらいからやってきたし、YMCAに行ったりとか、スポーツを色々したりとか、そういうところで得た経験も書けたと思います。ただ、幼少期のことだし、具体的なエピソードを書くにも時間が経ちすぎているから今の自分を反映しているとは思えないし、正直なところ書きにくいですね。

感覚的な話になってしまいますね。

そう、論理的には書けないかなって思います。一方でJEBAで活動してることは必要不可欠な能力に完全に直結してるし、確かな経験も得られるから就職活動にも今後の社会人生活にも活きると思います。

JEBAじゃなくても、エデュバイトを通してでも同じ経験は出来ると思うので、アピールポイントにはなりますよね。

誰でもチャレンジできる機会があるから、あとは自分がどう取り組むか、どう関わるか次第ですね。プロジェクトリーダーはもちろんやけど、チームのメンバーとしてでも、姿勢次第で身に付くものはだいぶ変わってきます。

それは主体性が大事ということですか?

何を課題や問題として見るか、それにどうアプローチするか、どう結果が得られたか、の3つがちゃんと明確にあったらそこにストーリーが出来上がるので、きちんと伝えられれば相手も興味を持ってくれるから、自分から課題意識をもって行動していくのは大事です。
|自己PRとガクチカの違い、これからの自分とこれまでの自分

ガクチカと自己PRがかぶりがちになる人がたまにいると思いますが、森さんはどうでした?

かぶっているところはあると思います。僕の中では、自己PRは基本的に自分がその会社に入ったら何が出来るかということを意識していたので、その観点で端的に書いていました。
逆にガクチカの部分では、自己PRには直結はしないけど、こういう経験もありますよという部分が言えます。例えば、僕は大学院でアメリカの管轄権について研究をしていたけど、この知識がすぐに仕事に直結するかって言われたらそうでもないと思います。でも、研究の過程で海外の論文を読んで英語を読み解く力がついたから、英文契約書を扱うことができます。みたいに、「私は○○が出来ます」という形で仕事にリンクさせれやすいアピールポイントを伝えることができれば、魅力的な自己PRになると思います。

ガクチカはそういう面で活きますよじゃなくて、こういう経験がありましたていうのを書くべきですね。経験と今の能力みたいな感じで、書き進めていくイメージですか?

どっちを書いたほうがいいかっていうのを精査するじゃないけど、選択するときにちょっと意識するというか、こっち書いた方がいいかなっていうのをちゃんと選択していました。
|チャンスは絶対に利用する。そこから知れることの多さ

森さんは修士課程に進学して、色んな研究で知識やスキルを伸ばされたのはとても羨ましいです。学部生からすると専門的な研究も1年ぐらい、卒論を書くにあたってようやく深まるぐらいだと思います。なので、そこも森さんにとっては強みになったと思いますが、いかがですか?

僕が所属していた同志社の研究科は企業法務の能力を養成するようなカリキュラムが充実していて、研究だけでなく育成にも力を入れています。例えば実際の企業の法務部にインターンシップに行ったりもできるし、そういったチャンスを活かせました。M1の夏に東京の企業に行って、1週間ぐらい法務部で、レクチャーを受けたり、実践的な仕事を積めたのはとても大きかったです。あとは、実際の仕事内容が明確になったのはESを書くときに役立ったと思います。インターンシップを通じて、実際の法務の仕事内容や、どういう知識・経験が必要かが分かったから、就職 活動の参考材料としてはとても役立ちました。

インターンシップに行って、自分の経験したことがマッチする部分を見つけられたということですか。業務の全体を知れて、ESに活きたんですね。書くときに、その企業に対して自分はこういうことが出来ると書けますね。その要素があれば苦労しないですね。

ESは文量の指定で困ったことはありましたが、そんなに書く時に内容面で苦労した意識はありませんでした。今までの等身大の経験や思いを素直に書いていました。そのおかげか、人事の方にもちゃんと読んで頂いて、選考への招待まで繋がりましたね。

ESを出した企業はどんな業界で出してました?

法務があるメーカーを中心に選びました。例を挙げると、オムロンとか京セラ、オリックスなど。法務の仕事がしたかったので、それが部署としてあるところに絞ると基本メーカーが多かったです。その中で、ある程度規模が大きくて、グローバルにビジネスを展開していることを条件に絞っていたから、エントリーシートを出した企業は10社になりました。基本的に書く内容は明確だったけど、内容はその企業が力を入れているところと合致できるような内容に観点や表現を変えるようにはしていました。
|何がNGなESの書き方?
「論理的」の本当の意味と正確な伝え方

森さんが思うあたりでNGな書き方ってありますか?

まずもって論理的じゃないのはいけませんね。あとは、実体験があんまり入ってないのも良くないですね。経験があって、得られた成果がしっかりしていたら、良い内容が書けるはずなので、その2点を意識すれば大丈夫かと思います。

「論理的」の意味がしっかり分かってない人が多いイメージがあります。

「①どんな課題があって②自分はどう動いて③どんな成果が得られて④こういう力や経験を得られた⑤その力をどう活かすか」この流れに沿って書けたら、論理的な文章が出来あがると思います。

これを伝えたいけど、うまく伝わっていないことがあるじゃないですか。伝わるまでの部分で意識したことはありますか。

意識したことは流れがあるっていうのは結構重要だと考えていて、「これが出来ますよ」って経験がなかったら全く理解してもらえないと思います。あと、それがあったとしても、じゃあ「どう活きますよ」ってちゃんと書けていなかったら、自分の強みっていうのがどう活きるのかが分かってないっていう結果になります。だから、全部が網羅して書けていると、ちゃんと伝わるんじゃないかなって思います。そこを意識するっていうのは大事なポイントですね。

それのほうが伝わりやすいってことですよね。

うん。それができてたら書きやすいし伝わりやすいし、一石二鳥じゃないけど全てが良くなります。だからこそ、それを意識するのがいいですね。

全て網羅しようとしたら逆に内容が薄くなったりというところがやっぱり懸念点じゃないですか。アピールしたいところが1個あった時に、森さんはそこをどう肉付けしていくかって感じでしたか?

特に自己PRはそんなイメージでした。こういうことが自分の強みとしてあるっていうのと、実際にこういうことしてましたっていうことを活かして、御社で働きたいですというところを明確に書く。何が言いたいかは確認しといて、それを伝えやすく書くという感じが好ましいと思います。

今まで聞いたことを簡単にまとめると、ガクチカは経験で何を得たかっていう流れが大事。自己PRでは、そのアピールポイントがどう活きるのかって感じですかね。自己PRが企業にとって多様なのか、逆に使い道がないのかがハッキリすることを意識する。それを今聞いてて思いました。
|経験と成果の両方を得る。
その一つがエデュバイトプロジェクト

経験があってどういう知識があって、それをどう活かせるかをPRにする。ガクチカは自分の経験で、自己PRは経験+それをどう活かすかという感じですね。ガクチカは様々な書き方があるから、これが正解っていう形は決まってまないから悩み所ですね。

ガクチカは、考えれば考えるほどどれが正解か分からなくなりますし、迷走しそうですね。やはりガクチカを書く上で明確な成果は必要ですか?

成果はあった方が良いです。無かったら無かったでその経験を活かして、こうしていきますという内容は言えるとは思いますが、成果はあるに越したことはないと思います。いかに学んで、何に気づき、どう取り組んだかが重要になってきます。それこそ、エデュバイトプロジェクトは4~5カ月の短期間でそのプロセスが経験できますね。

成果はある方が良いですね。良い成果がでなくてても、フィードバックがうまくできていれば、それも気づきですか?

1年スパンで活動するのは結構あると思いますが、短い期間の中で何をして、どう結果が出たかを見れるは機会はなかなか無いので、その機会を活かして色々経験してほしいです。書く内容も素材としても集まって、そこを上手く活かせたら、ゴールフリーとエデュバイト生の両方にとって良いと思います。

ほんとですね。この5か月間ぐらいで良い成果を出すのは難しいですけど、結果が出るからにはフィードバックもできるので、それがエデュバイトの強みですね。
森さん、ESについての貴重なお話をありがとうございました。
次回公開するグループディスカッション(GD)編の記事では、「どんな役割をしていたの?」「何を意識して取り組んだの?」など、実際に受けたGD体験談から森さんの就活を探ります!
就活体験記 森版 GD編につづく